導入事例 田中薬局有限会社様

CASE22

高齢化地域の『かかりつけ薬局』として患者様に寄り添う

鳥取県東伯郡湯梨浜町
内科 医院 地域密着
取材日:2015年07月

来局する患者様の平均年齢が70歳を超える「たなか薬局」。患者様のために出来ることは何でもやり、強固な信頼関係を築いてきた。患者様へ精確に投薬する為に導入したauditは、同薬局にとって必要不可欠なシステムになっている。

田中薬局有限会社
代表取締役 田中 一臣 様(薬剤師)

全ては患者様のために

患者様とスタッフの笑顔が溢れる薬局内、患者様に寄り添い熱心に話を聴くのは「田中一臣氏(田中薬局有限会社 代表取締役)」だ。患者様一人ひとりと真摯に向き合い丁寧に話をする同氏のもとには、今日も顔なじみの患者様が訪れている。

「自分だったら患者様のために何ができるか」との強い想いから、勤務薬剤師時代、同氏は県を越えて職場の外に学びの場を求めた。そして、『自分の想いがつまった薬局』を実現するには独立するしかないと想いを強くした。他県の勉強会で出会った先生方や大学の先輩・後輩からも「思うだけでなく行動を」と背中を押されたという。即座に行動し、病院・医院を訪ねては患者様を継続的に見守る『かかりつけ病院とかかりつけ薬局』が必要である、と熱心に自分の想いや考えを伝えて回ったそうだ。そして、意気投合したドクターの傍に開局を決めたのは弱冠28歳の時であった。「患者様のためにできることはなんでもした」そうで、開業後わずか半年で月あたりの処方箋枚数が2,000枚に倍増したという。「患者様とドクターに喜んでもらえて本当に嬉しかった」と当時を振り返り目を細める同氏。その後ドクターの他界により医院は閉院したが、「地域医療は継続だ」というドクターの言葉を伝承するべく薬局経営を続けている。

投薬中の様子

『初めてかかった時から最期まで』何度も赴いたホスピスケアの講演会で感銘を受けたこの言葉を、同氏は店舗運営の要としている。高齢化率が30%を超える地域に開業したこともあり、来局する患者様は平均70歳以上だという。慢性疾患を抱える方も多いため「一度だけでなく、何度も話を聴いて見えてくるもの」を服薬指導に活かしてきた。薬のみならず難しい医学用語や病気をわかりやすい言葉に置き換え丁寧に説明することを心がけてきた。開局当時「なぜ病院で話したことを薬局でも話す必要があるのか」と口にしていた患者様も、進んで自分の経過を相談するようになったそうだ。思いついたアイディアを次々と実行に移した同氏、患者様からの信頼もますます大きくなった。

投薬カウンター

auditでの監査により患者様に安心を提供

『患者様との時間をしっかり確保するため』に店舗内の効率化にも妥協を許さない。投薬までの業務を作業別に手の一振りまで計測し、機器配置や通路の幅を何度も思考したという。また『患者様に安心して服薬してもらうため』モーションカメラを導入し、調剤の様子を撮影している。患者様から問合せがあった際には必ず確認しているそうだ。加えて、「投薬前に正しい薬を揃えることが重要」と考えていた同氏、何らかの監査システムを検討していた折「調剤監査システム audit」に出会ったという。導入にあたり複数の監査システムを慎重に比較したところ、薬剤の種類・数量をスピーディかつ精確に識別するうえ運用への負担も少ないとの理由から、2店舗へauditを導入した。導入後「auditはヒューマンエラー防止のため重要な役割を果たしている」、間違いがあった場合でも「投薬前に発見できるため、より安心して服薬してもらえるようになった」と続ける。ジェネリック医薬品推進に伴う類似薬品の増加等により煩雑になりやすい環境下では「必要不可欠なシステム」だと導入の手ごたえを語った。

「痛みが早くとれるよう、患者様がしたいことをたくさんできるよう」患者様に寄り添い、話を聴くことを大切にしている同氏。その真摯な姿勢は患者様の心をつかんで離さず、地域から大きな信頼を得ている。これからも地域の『かかりつけ』として患者様の健康を支え続ける。

auditを操作するスタッフ